朗読を愛する人たちの館
たくさんの人の思いが形になった朗読館
元NHKアナウンサー、青木裕子さんが「軽井沢朗読館」を開設したのは2010年のこと。NHKを定年退職した年の夏だった。
東京の自宅に小さな録音室を作って文芸作品の音声ライブラリーを録りためていきたいという定年前からのささやかな夢は、軽井沢朗読館のスタートにより「朗読の楽しさをたくさんの人たちに伝えていきたい」というライフワークとなった。
定年の3年前、軽井沢に「朗読のためのホールを作る」と決めた青木さん。その後知人の紹介で著名な建築構造の教授が協力してくれることになり、そこに学生たち、施工業者の竹花工業の担当者、NHK時代の同僚や仕事仲間なども加わりホール作りは始まった。音響、舞台としての使い勝手、デザイン性、使い方の柔軟性、など様々な分野の専門家が意見や知恵を出し合い、皆が“日本でひとつだけの朗読のためのホール”作りに夢中になった。
「みんな日夜ああでもないこうでもないと話し合って考えて…専門家の方々が一生懸命になっていたので、絶対にいいものが出来ると信じていました」
様々な意見やアイディアを実際に形に出来た背景には、施工会社の技術力が不可欠だった。しかも建築時にはこの場所には水が引かれてなく、工事に必要な水は運んで来なければならなかった。また道路も狭く大きな重機も入れられなかったため、資材を運ぶのも少しずつ。
「それでも建築業者の担当者や棟梁も、限りある予算の中で、最高の技術で柔軟に対応してくれました。本当に感謝しています」
何年経っても人が集まれる場所
竹花工業との出会いは、軽井沢に住む知人の紹介から。
「軽井沢に家を建てるなら、軽井沢をよく知っている地元業者に頼むべき」と勧められた。
軽井沢町内でも場所によって違う気候や地質。冬の寒さ対策や、湿気対策。自然鳥獣とのつきあい方などなど。軽井沢での施工実績も多く、一般住宅から別荘まで多くの経験がある建築業者だからこそ出来る施工やアドバイスがある。
「7年たったとは思えないほど、外も中もきれいで歪みや不具合がありません。本当にがっしりとしていて、この先、長い間、朗読を愛する人たちの集まる場所として、存在し続けてくれるんだなあと嬉しくなります」
ここで朗読をするたびに、音響効果の素晴らしさも実感している青木さん。現在は朗読だけではなく音楽や演劇とのコラボレーションにも挑戦している。ガラス窓全面がスライドして開くホールは、庭を観客席にしてホールを舞台という使い方も出来る。また昨年はホール内に観客席を置き、庭の斜面全体を舞台に役者が走り回る演出で観客を多いに湧かせた。
「ちょっと不便な場所だけど、このホールのおかげでやりたいことがどんどん増えていくよう。クマやキツネもこっそりのぞいて楽しんでいるんじゃないかな」
心がけるのは、立地や利用頻度に合った家づくり
同じ軽井沢であっても、寒さや湿気対策は立地条件によりけりです。窓の配置や植栽などに配慮し、自然の風をうまく取り込めば、エアコンいらずの設計も十分可能です。同じ軽井沢であっても、寒さや湿気対策は立地条件によりけりです。窓の配置や植栽などに配慮し、自然の風をうまく取り込めば、エアコンいらずの設計も十分可能です。同じ軽井沢であっても、寒さや湿気対策は立地条件によりけりです。窓の配置や植栽などに配慮し、自然の風をうまく取り込めば、エアコンいらずの設計も十分可能です。